日々の出来事から、思ったこと、感じたことを綴らせてもらいます。
by nogi203
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遺族厚生年金のゆくえ。

 萬田久子さんの夫が死亡した。死亡した夫には前妻との間に子があり、別の女性との間にも子があるという。萬田さんとの間にも子があるから、遺産相続はもめることになるという。しかし、萬田さんの夫は上場企業の代表者でもあるから、厚生年金保険の被保険者でもある。厚生年金保険の被保険者が死亡し、死亡当時生計を維持する者がいれば、遺族厚生年金が支給されることになる。ただ、この遺族厚生年金と遺族の遺産相続とは全く別の話である。
 では、遺族のうち、萬田さんの夫が死亡した当時、生計維持関係にあった者は誰と誰かである。まず、事実婚とはいえ配偶者であった萬田さんである。萬田さんは女優として活躍し、夫の企業の役員でもあったらしいから収入は十分確保されていたとみる。生計維持関係については、将来にわたって850万円以上の収入がある者は認められないとされるから、この点で萬田さんは受給資格はないのではないか。将来にわたってとは、5年ほど先を見た場合とされているが、企業の役員としてもまだ53歳の萬田さんは定年までまだ間があるので、この点でも要件から外れることになる。
 次に萬田さんとの間の子であるが、子については満18歳以後の年度末までの子とされているから、すでに成人している子についても受給権はないということになる。同様のことは前妻との間の子ついても、成人しているといわれているから、受給権はないということになる。すると、別の女性との間にできた子ということになる。この子はまだ幼稚園に通っているといわれるから、年齢要件は問題ないことは明らかである。そして、亡くなった萬田さんの夫は認知して養育費も払っていたというから生計も維持されていたということになる。となると、遺族のうち遺族厚生年金の受給者となるのは、この別の女性との間にできた子だけということになる。この子が萬田さんの夫の遺族厚生年金の受給者である。ただ、この子は母である別の女性と同居しているとみられるから、国民年金からの遺族基礎年金の支給は停止されることになる。

 現状から見れば以上の通りになるが、では仮に萬田さんが専業主婦であったとすればどうなるかである。専業主婦ということは、生計維持関係にあったということになるから、遺族としての要件は満たすことになる。しかし、その場合、別の女性との間にできた子も遺族としての要件を満たしているから、どちらも遺族厚生年金の受給権はあるということになる。ではどちらに支給するかである。このような場合、国民年金の遺族基礎年金の受給権のある方が優先される。遺族基礎年金の受給権は幼少の子を持つ妻または子であるから、、亡き夫との間に生まれた子がすでに成人している萬田さんには遺族基礎年金の受給権はないということになる。一方の別の女性との間に生まれた子は支給が停止されているとはいえ、遺族基礎年金の受給権があることには変わりはないのであるから、こちらが優先して遺族厚生年金を受給することになる。ただ、子に対する遺族年金は子が18歳の年度末までしか支給されないから、、それ以後の年金は萬田さんに支給されることになる。そして、その時年齢が65歳に達していなければ中高齢寡婦加算も合わせて支給されることになる。
 
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by nogi203 | 2011-08-17 13:31 | 年金話あれこれ
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