日々の出来事から、思ったこと、感じたことを綴らせてもらいます。
by nogi203
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中小企業の賃上げはいつ、その2。

 中小企業の賃上げはいつになるかについては、このブログで一度書いた。(2013.3.21)。その際、取り上げたのは確定給付企業年金制度が及ぼす影響であったが、企業年金が中小企業の賃上げに影響を及ぼすのはそれだけではない。中小企業退職金共済制度(以下中退共)の及ぼす影響も大きいものがある。 
 運用環境の悪化と過去の高い予定利回りのため、長年赤字に苦しんできた中退共は、24年度円安と株高により、資産運用状況が大幅に改善し、24年事業年度決算で2279億円の総利益を計上した。その結果、23年度末にあった約1741億円の累積欠損金が解消し、逆に528億円の利益余剰金が発生した。このことの及ぼす影響を考えてみる。
 利益余剰金は付加退職金として退職金に上乗せして支給される可能性があるが、それは退職する従業員にとってのメリットである。むしろ、問題にしたいのは在職中の従業員に対するメリットである。
 中退共加入の中小企業事業主は想定される退職金額に応じて掛金を負担するが、掛金は運用されるのであるからその利回りを割り引いて掛金額を決めておかなくてはならない。利回りが高いほど、運用益は拡大するのであるから、その分掛金額は少なく済むことになる。事業主にとって利回りは高ければ高いほどよいのであるが、その利回りは、今、1%である。理由は、運用環境が悪い、それにつきる。
 しかし、24年事業年度が出した運用実績は6.89%であった。2279億円の利益余剰金はその結果というわけである。この運用環境の好転が継続するとすれば、中退共の予定利回りも引き上げられるのではないかという、中小企業事業主の期待も膨らむ。
 設定した利回りで、一定年数複利で運用した場合、最終的に元利合計はいくらになるか、ということを計算するのは年金終価係数である。この係数は逆算することによって、想定した元利合計で一定額を受け取るためには、何年間,何%で、いくら掛金を負担すればよいかを計算できる。ということで、その計算を行ってみる。
 想定した元利合計による一定額(退職金のことである)を1000万円として、30年間、年1%で運用した場合、年間の掛金は以下のようになる。
 1000万円×1/35.1327(年金終価係数)=28,463.5≒28,464円
 それが年2%になると
 1000万円×1/41.3794(年金終価係数)=24,166.6≒24,167円
つまり
 28,464円-24,167円=4,297円 負担が軽くなるということである。

 中退共の掛金は16段階、5,000円から30,000円まであるが、10,000万円以上は2,000円きざみであるから、該当する掛金は24,000円から28,000円となるので、4,000円の軽減となる。
 企業年金の掛金が軽減されるとどうなるか。事業主にはその分財政的な余裕が生まれる。生まれた余裕の一部を賃上げの原資に充当する。かくいう次第で中小企業退職金共済制度は中小企業の従業員の賃上げに少なからぬ影響を及ぼす、とまぁ考える。以上

 
 

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# by nogi203 | 2014-02-04 15:13 | その他

どっちもどっち。

 細川護煕元首相が都知事選に立候補した。
 都知事という公職に就くとなると、過去に行ったこと、発言したことについて説明を求められることになる。細川元首相の場合、それは東京佐川急便からの一億円の借用、東京五輪の辞退発言である。今さら、あんなことをしなければよかった、言わなければよかったと後悔しても遅い。要するに、先の見通しが甘いというしかない。
 先の見通しが甘いということでは、舛添要一氏も例外ではない。
 舛添要一氏については、このブログでも、過去、2回書いたことがある。2013.4.23(元に戻せ!) 2007.8.28(舛添要一氏が厚生労働大臣に)である。今回、もう一つ書いておく。
 年金相談に行くと、各ブースに年金記録を確認するための機器が置いてある。ウィンドウ・マシーンといわれるものだ。従来、あの機器を操作できるのは社会保険庁の職員だけであった。それを社会保険労務士にも使わせてくれと、社会保険労務士連合会が厚生労働大臣に要望した。その時の厚生労働大臣は舛添要一氏である。社会保険庁は反対していたが、舛添大臣の鶴の一声で社会保険労務士にも使えるようになった。ただ、条件を付けた。年金相談を無料でやってくれという条件である。連合会は承諾したが、無料ということで新たな問題が発生した。
 年金相談では、相談者の思い通りの回答が示されないことがある。受給資格や受給額、その他もろもろについてである。そうした場合、相談者は往々にして怒り出す。怒るだけならよいが、中には相談担当者に暴力を振るう者も出てくる。そうなると怪我をしたりすることになるが、仕事中、仕事が原因で怪我をしたりすると、公務員なら公務災害、民間労働者なら労災で、補償を受けられるが、それは、使用者と労働者との間に労務の提供と賃金の受け取りをいう労働契約が結ばれていた場合の話である。無料ではこういう契約は成り立たない。
 そこで、対策として連合会と相談員との契約関係は業務請負という形にして、傷害事故に対しては各相談ブースそれぞれに傷害保険を掛けるということで対応した。舛添要一氏が無料でなどと言わずに、わずかでも謝料を出していれば、このようなことにはならなかった。舛添要一氏はそこまで見通していなかった。見通しが甘いという点については、細川元首相も舛添要一氏もどっちもどっちというしかない。
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# by nogi203 | 2014-01-20 13:29 | その他

やしきやかじん死去。

 やしきたかじんが死亡した。享年64歳。
 やしきたかじんが国民年金の第1号被保険者として、老齢基礎年金の受給資格を満たしていることを前提としての話であるが、64歳ならば、繰り上げ受給をしていない限り、まだ老齢基礎年金は受給していないはずである。もちろん、障害等級に該当する障害状態でもなかったから、障害基礎年金も受給していないはずである。そのような状況にある人が死亡した場合、一定の要件を満たしている妻に対し、60歳か65歳未満の間、国民年金から寡婦年金が支給される。額は、保険料納付済期間及び保険料免除期間について計算した老齢基礎年金の4分の3相当額である。仮に、やしきたかじんが40年間、滞納期間もなく国民年金保険料を納めていたならば、本年価格による支給額は以下のようになる。

 778,500円×3/4=583,875円≒583,900円

 問題は妻に対する一定の要件である。
 夫の死亡当時、夫により生計を維持され、婚姻期間が10年以上あり、年齢が65歳未満であるというのが要件である。妻は30代の一般女性であるということであるから、生計維持、年齢要件については要件を満たせようが、結婚したのが一昨年の秋であるということから、婚姻関係10年以上という要件を満たせない。つまり、寡婦年金を受給することはできないということになる。
 つなると、残りは死亡一時金だけとなる。
 要件は死亡日前日において、死亡日の属する月の前日まで第1号被保険者として保険料納付済期間が3年以上あること、そして老齢、障害基礎年金を受けていないことであるから、要件は満たしている。支給額は保険料を納付した期間によって異なるが、仮に35年以上納付していたならば、32万円である。付加保険料3年以上納付なら8500円が加算される。
 請求権者は生計同一要件のある配偶者、子、父母、孫、兄弟姉妹であり、お母様が存命のようであるから、一緒に居住していればお母様にも請求権があることになるが、通常、配偶者であろう。生計同一要件の証明は、住民票の提出によるが、必ずしも住民票に記載されていなくとも認められることがある。
 ご冥福をお祈りいたします。
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# by nogi203 | 2014-01-08 14:58 | 年金話あれこれ

廃止、解散その後は---.

 厚生年金基金は、退職金として支給するものの一部と、本来、厚生年金保険料として国に納めるもののうち納付を免除された部分によって運営されている。国にとって気になるのは、本来、国に納めるもののうち免除された部分についてである。しっかり管理されているのかどうか、積立状況はどうなっているのかである。そのため、5年に1度、財政状態を検証することを法律に定めている。検証の基準は年金資産が計画どうり積み立てられているかどうかを見る継続基準と、基金が解散した場合、加入員に支払うべき資産がきちんと積み立てられているかどうかを見る非継続基準である。具体的には、それぞれ責任準備金に対し、純資産が1.00以上になっているか、最低積立準備金に対して0.90以上にあるか否かである。責任準備金に対する基準の方が厳しいのは純資産の中に許容繰越不足分という積立不足分も含めて計算することが認められているからである。
 しかし、このように基準を設けていても、昨今のAIJ投資顧問や約24億円の使途不明金が発生している長野県建設業厚生年金基金の問題などのように、年金資産が計画どうり積み立てられていない基金の存在が明らかになっている。このような状態を国としては放っておくことはできない。公的年金の信頼性が揺らぐばかりである。ということで、厚生年金基金制度は廃止するということに落ち着いたわけであるが、廃止とは、基金の解散が伴うことであり、その解散には厳しい法的制限が設けられている。そこで、とられた手段が厚生年金保険法の改正であり、その改正法こそ、「公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法の一部を改正する法律」である。
 内容は解散要件の見直しはもちろんであるが、信頼性の確保というからには、解散に伴う積立金回収の具体策である。特に、代行割れ、即ち、積立不足に陥っている基金からの回収策である。一括納付が望ましいのは言うまでもないが、積立不足に陥っている基金にそれは難しい。そこで、分割納付ということになるが、問題はその期間である。原則は5年であるが、やむを得ない理由があれば10年以内、納付期間中、さらにやむを得ない理由があれば納付計画は変更され、最長15年、それでもだめなら30年まで延長できることになっている。もっとも、著しい努力をしたとか、事業の継続が著しく困難な状況にあるなどという条件が付いている。
 しかし、何より注目しなければならないのは、納付額の減額を申請できることになっている点である。業務の運営に相当の努力をしたとか、第三者委員会の意見を聴かねばならないとか条件は付けているが、相当な努力とか意見を聴かねばならないなどというのは、裁量の入る余地があるものであろう。それは期間延長に際してのやむを得ない理由についても同じである。となれば、裁量に際して、不正な行いが絶対ないとは言い切れない。新たな政治問題を危惧するところである。
 問題はほかにもある。減額申請が認められた場合、減額した分について、年金給付額にどう反映させるのか。納めた保険料に応じて年金給付額が算定されるというのが本来の形である。納めてもいないのに、納めた人と等しく給付が認められるというのでは納得できない、という人もあろう。といって、被保険者に責任かぶせるのも気の毒である。税金でカバーするしかない、と意見もあるが、それなら、別に法律を作らなくてはならない。そのような法律には与党も野党も反対しにくい。だから、国民に気づかれないようにこっそりとやるしかない、というのが私の推測である。
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# by nogi203 | 2013-12-05 14:04 | 年金話あれこれ

大幅減俸。

 中日ドラゴンズの井端弘和選手が年棒の大幅減俸を不服として中日ドラゴンズを退団する運びとなったという。1億9000万円から3000万円というから、確かに大幅減俸に違いない。サラリーマンなら、このような減俸は就業規則の不利益変更として、とうてい認められるものではなかろう。労働者としての法律の保護がないと、このようなことも起こりうるということである。

 プロ野球選手の大幅減俸といえば、以下のような話がある。
 1930年代から40年代にかけて、ニューヨーク・ヤンキースで活躍した投手にレフティー・ゴメスがいる。剛速球を武器に、1934年,1940年にはエース投手としてチームを優勝に導く活躍をみせた。その結果、年俸も当時の水準からすれば、かなりの額である2万2500ドルまであがった。しかし、年月の経過とともにさすがにその球威も衰え、ついには大幅な減俸を通告されることになる。なんと、7500ドルである。その通告を受け、ゴメスはしばらく考えてから言った。

 「給料はいりませんから、そのかわりに減らす分だけ僕にください。」

 井端選手は大幅減俸に怒って、中日を退団することになったというが、もっと他に交渉のしようがあったのではないか。
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# by nogi203 | 2013-11-06 12:29 | その他

みのもんた次男、諭旨解雇。

 みのもんたの次男、御法川雄斗容疑者の処分が起訴猶予とされた。理由は、容疑者が容疑を認め、被害者との間で示談が成立したほか、常習的な犯行ではないことを考慮したためといわれている。
 御法川容疑者は日本テレビの社員であるが、日本テレビでは、今回の事件が就業規則に抵触する事実であると判断し、御法川容疑者を諭旨解雇とした、ということである。
 諭旨解雇も懲戒処分であるから、判断を下すには、その相当性が考慮されなければならない。即ち、行った行為に対して、その処分が重すぎないか軽すぎないかの判断である。特に、日本テレビ内における、過去の同程度の行為に対しての処分との対比である。仮に、過去において、御法川容疑者と同程度の行為を犯しながら諭旨解雇以下の処分で済まされていた事例が存在するというのであれば、今回の御法川容疑者の処分は重すぎるということになる。となれば、御法川容疑者は解雇無効の訴えを起こす余地も残されているということにもなろう。
 一方、会社側から見た場合である。労働契約法第16条の解雇ルールの規制により、会社は従業員を容易に解雇することができない。そこに、今回の御法川容疑者の事件である。会社側が注目したいのは、御法川容疑者が出来心でやったと発言していることである。出来心でやったことで諭旨解雇ができるのであれば、会社側としては、解雇について大きな武器を獲得したことになる。となると、御法川容疑者が、提訴もせず、会社側の解雇通告をそのまま受け入れるか否かは重要な意味を持つことになる。大きく言えば、御法川容疑者個人の問題では済まないということにもなる
 となれば、労働者側としては、今回の事例が特異な事例であるとして、要件を確認しておく必要があるのではないか。要件とは、有名人の息子であり、マスコミにも大きく取り上げられ、逮捕もされているなどという特異性である。そうした要件を確認しておかないと、会社は単なる出来心で行ったことなら、何でもかんでも解雇処分をしかねない。
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# by nogi203 | 2013-11-04 13:00 | その他

裁判所を説得する。

 アベノミクスの核心は解雇ルールの見直しである。その解雇ルールとは、労働契約法第16条 解雇 である。

 「解雇は客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当と認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」

 この条文は昭和50年4月25日の最高裁判決(日本食塩製造事件)を基にしている。この日本独自の解雇ルールが外国資本の日本市場参入を妨げていると政府はみている。となると、日本市場に外国資本の進出を促すためには、この解雇ルールを見直さなくてはならない。しかし、最高裁判例でみるとおり、このルールは日本の最高裁判所が定めたルールである。

 「日本の裁判所は労働者の解雇の場面で、解雇権の濫用の法理を生み出し、世界に例を見ないほど手厚い保護を与えてきた。」 (法社会学者 ダニエル・H・フット東大教授)

 アベノミクスはこの解雇ルールを見直そうとしているのであるが、裁判所が定めたルールを見直すのであるから、裁判所を説得しなければならない。
 ではどうやって、説得するか。
 国家戦略特区などと名付けてはいるが、それは政府が勝手に言っているだけものである。 肝心なのは、裁判所を説得できるほどの内容を持っているか否か、である。つまり、行政と司法の対立である。
 外国人従業員の比率が一定以上の企業とか、開業から5年以内の新興企業であるとか、規制緩和される対象企業を限定的にしたうえで、修士号・博士号を持つ弁護士・公認会計士など高度な人材のみを対象とするなどという方針は、その説得材料の一つであろう。また、解雇ルールが見直されることによって、労働者の受けるメリットも強調する。即ち、解雇が制限される代わりに配置転換や職種変更など使用者の一方的な裁量を受け入れざるを得なかった正社員としての立場が改善されるとか、従来の雇用慣行が原因で阻まれてきた女性労働の参加が進展するなどの点が力説されている。
 説得できるか否かの分かれ目は社会通念の変化にあるのではないか。社会通念は普遍的なものではない。時代の変化によって、変わっていくものである。裁判所もその変化には従わざるを得ない。とすれば、社会通念が変われば、判例も変更せざるを得なくなる、ということになる。しかし、社会通念などというものは、容易にかわるものではなかろう。今回、政府は国家戦略特区などいうものを打ち出しはしたが、それだけで社会通念が変わるものとは到底思えない。やはり、時の推移をみるというのが現状では精一杯ではないか。
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# by nogi203 | 2013-10-15 13:08 | その他

解雇が無効になると。その2.

 訴訟において、解雇が無効になると、訴訟期間中、支払われなかった賃金を請求する権利を労働者は失わない、ということを9月18日のこのブログで書いた。請求額が多額になると、中小零細企業の事業主は大きな負担を負うことになり、金銭による解雇解決制度の必要性は切実なものであるというのが結論であった。
 しかし、必要性の切実さは、それだけにとどまらない。7月10日、厚生労働省は年次有給休暇請求権存在確認等請求事件の最高裁判決を受けて、労基法の解釈規定に重要な改正を行ったのである。改正された解釈規定は年次有給休暇請求権の算定基礎となる全労働日に関する部分である。
 年次有給休暇は全労働日の8割以上出勤した場合、労働者に与えなければならないことになっているが(労基法39条)、解釈に関するのはその全労働日の部分である。厚労省の規定改正では、その全労働日の中に、解雇無効が確定した場合、訴訟期間中、労働者が就労を拒まれたために就労できなかっった日などを含めるとしたのである。
 年次有給休暇は雇い入れから継続勤務6か月で10日、以後6年6か月までで最大20日間を与えねばならないことになっている。時効消滅が1年であるので、前年度1日の取得もなかった場合、最大40日間取得の権利があることになる。つまり、訴訟が7年6か月以上続いた場合、職場復帰した途端40日間の年次有給休暇取得の権利が生じるわけである。訴訟期間は事案によって様々であるから、すべてが40日間というわけではないが、権利が生まれること自体、事業主は認識していなければならないであろう。事業主は時季変更権で抵抗もできようが、労働者の時期指定権よりも権利性は弱く、大きな期待はかけられない。となると、そうした事態を未然に防ぐためにも金銭による解雇解決制度の必要性はより切実となる。特に、中小零細事業主にとっては、ということになる。
 と以上のような事態を想定するならば、この時期にこういう解釈規定の改正が出たことの意味である。特に、アベノミクスにとっての意味である。なぜなら、、アベノミクスにとって解雇ルールを見直すことは重要な鍵となっているからである。現に、金銭による解雇解決制度はいったん、その導入を見送られたものであり、解雇ルールの緩和を望む産業界にとって、強く再検討を望みたいものであろう。その点、今回の解釈改正は表面上、むしろ労働者の保護を厚くしたとも見えるのであるから、産業界は声を大きくして導入の再検討を訴えることができる。事態の推移を見守りたい。
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# by nogi203 | 2013-10-03 14:25 | その他

今世紀ドラマ最高 「半沢直樹」視聴率45.5%。

 9月24日、読売新聞夕刊、「半沢直樹」45.5%という記事がでていた。以下は、その中に出ていた一般ドラマの歴代高視聴率(%)表である。

 順位    ドラマ名      放送局    視聴率    放送日

 1   ありがとう       朝日放送   51.3  1972.12.21

 2   半沢直樹(最終回) 毎日放送   45.5  2013.9.22

 3   船場(最終回)    関西テレビ  43.9  1968.3.31

 4   ゆびきり        朝日放送   42.6  1973.3.22

 5   男女7人秋物語   毎日放送   41.6  1987.12.18

 *ビデオリサーチ社のデータを基に作成。関西地区、1968年~。NHK連続テレビ小説を除く。

 このデータで注目したいのは第4位のゆびきりである。これは「ありがとう」の後番組である。このデータは関西地区のものであるが、関東地区では49.8%などという数字まで出ている。しかも、その日付が1973年1月25日となっている。1973年1月25日というのは「ありがとう」第2部最終回放送日の翌週木曜日である。つまり、木曜日午後8時にTBSにチャンネルを合わせるのが習慣化されていたとも読めるのである。それほど、「ありがとう」の影響は強かった。
 となると、「半沢直樹」の後番組も当然注目されることになる。後番組は木村拓哉主演のドラマらしいが、果たしてどういう結果が出ることか。結果次第によって、「半沢直樹」が与えた影響度の強さを図ることもできることになるが、それよりも、このような習慣化という後押しがあるにもかかわらず、期待したような視聴率が取れなかった場合、面目丸つぶれになるのであるから、キムタクもつらいものであろう。ただ、来週はスペッシャルドラマが組まれているらしいので、結果を評価するのは10月以降ということになろうか。
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# by nogi203 | 2013-09-26 12:41 | ドラマ ありがとう

解雇が無効になると。

 解雇を巡る訴訟において、解雇無効判決が出ると、使用者は解雇通告時点に遡って、その間の給与を全額払わなくてはならなくなる。となると、訴訟が長引いた場合、払わなくてはならない給与の額は 途方もなく多額になる恐れがある。

 その権利の根拠は民法第536条第2項である。
 「債権者の責に帰すべき事由によって、債務を履行できなくなくなったときは、債務者は反対給付を受ける権利を失わない。」

 債権者とは使用者のことであり、解雇は使用者の責に帰すべき事由であるから、債務者、即ち、労働者は本来提供すべきであった債務、即ち、労務の提供によって得られたはずの反対給付、即ち、給与を受ける権利は失わない、ということである。

 解雇無効判決と言えば、大相撲の蒼国来のケースがある。蒼国来は今場所番付上の地位は十両にあるが、解雇無効通告を受けた時点では幕内であった。幕内の給与は基本手当82万円、手当38万9千円、その他6万1千円、合計 127万円である。(寄附行為施行細則 第8章 給与 第77条) 
 解雇通告を受けたのが2011年5月、解雇無効判決をもらったのが2013年3月、この間23か月、解雇無効判決によって相撲協会は蒼国来から請求を受ければ全額払わなくてはならないのである。23か月間の間には十両に落ちることもあったかもしれないが、ずうっと幕内にあったものとして、払わなくてはならないのである。
 相撲協会は財政的に余裕があろうから、支払に困ることはなかろうが、問題は、こうしたケースが中小零細企業に生じた場合である。財政的余裕があろうはずもないから、訴訟の行方に見通しが立たない場合、無効になった場合の財政上のリスクを考えておかなければならなくなる。できれば、中小零細企業にとっては、訴訟になど持ち込まず、金銭的に解決できればと考えるのが普通ではないか。ところが、金銭による解雇問題の解決は、現状、認められていない。金銭による解雇解決制度は金で労働者を解雇することになりかねないとして、労働者側から反対意見があるからである。しかし、中小零細企業者側から見れば制度の必要性は切実ともみられないこともないのではないか。
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# by nogi203 | 2013-09-18 13:48 | その他