日々の出来事から、思ったこと、感じたことを綴らせてもらいます。
by nogi203
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カテゴリ:年金話あれこれ( 178 )

年金事業運営改善法とは。

 年金事業運営改善法という法律ができている。法律の概要の中に、年金記録の訂正手続きの創設という項目がある。年金記録の訂正と言えば聞こえはいいが、要するに、消えた年金記録の回復手続きのことである。これまでこの訂正手続きは、総務省管轄の年金記録確認第三者委員会の判断及びあっせん案に基づいて行ってきた。あっせん案等は申し立ての内容が、社会通念に照らし、「明らかに不合理ではなく、一応確からしいこと」ことを基準に作成してきたが、今回、新たに記録の訂正手続きが法定されたことは、この基準では記録の回復には限界があると認めたことになる。現に、2014年2月時点、まだ2112万件の未整合記録が残っている。
 となれば、制度の内容である。注目点は被保険者等による年金の原簿記録の訂正請求が法律上の権利として認められたことである。今までの第三者委員会への申し立ては事実上の行為ということで、あっせん案に不服があったとしても、審査請求もできず、訴えても却下されていたそうであるが、これからは、法律に基づいて地方厚生局に設けられる地方年金記録訂正審議会による年金記録の訂正が行政処分とされることから、不服審査や訴えも出来ることになるということである。
 そして何より重要なのは、訂正に関する基本的な考え方や判断基準が、新たに定められる基本方針に沿って厚生労働大臣が定められることになったことである。もっとも、基本方針については社会保障審議会下の年金記録訂正分科会の審議、答申を経ることになっているが、「明らかに不合理ではなく、一応確からしい」などという基準になることはあるまい。それでは迅速化という法の要請に応えることはできない。
 となると、果たして、成果は出るかということになる。訂正手続きが審査請求や提訴の対象となるのであるから、それだけを見れば、問題はより込み入り、記録回復は長引くようにも見える。しかし、重要なことは、記録の訂正請求を被保険者の権利として認めたことである。請求することを権利として認めたということは、請求を受ける側が弱腰になった証である。受ける側とは厚生労働省である。厚生労働省は2112万件という数字に弱腰になっていると見る。当然、審査は甘くなるとみるが、それは厚生労働大臣が定める基本方針を後ろ盾とするものとなるから、ためらうこともなかろう。

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by nogi203 | 2014-10-09 14:56 | 年金話あれこれ

どうなる消費税、その2.

 前回に続き、消費税引き上げに伴う支援対策である。
 前回は、主に高齢の低年金受給者を対象にした支援対策であった。しかし低年金と言えども、年金を受給していることに間違いはなかろう。しかし、高齢者の中には、その年金も受給していない人たちがいる。受給していない理由は、年金保険料を納めていなかった、もしくは納めていても受給資格期間を満たしていなかった、というケースが想定できる。問題は、それらの人たちへの支援対策はないのかということである。
 全く納めていなかったという人は論外であるが、国民皆年金のもと、それは想定しにくい。となれば、日本国内に住所を定めていれば、国籍に関係なく、誰でも多少は国民年金に加入して保険料を納めていた期間はあるものと想定できる。支援策はそれらの人たちの内、資格期間が10年以上の人たちを対象とするものである。これによって、受給資格期間はそれまでの原則25年が10年に短縮されることになる。つまり、それまで受給をあきらめていた資格期間10年の人も老齢基礎年金を受給できるようになるのである。しかし、そこで国として悩ましいのは、老齢基礎年金の負担の2分の1は税金であるということである。となると、財源という問題がついてくることになる。
 この規定を定めた年金機能強化法では受給資格期間の短縮は平成27年10月に施行予定となっている。言うまでもなく、平成27年10月とは消費税10%への引き上げが予定されている月である。ということは、この受給資格期間短縮に伴う税負担の増加は消費税引き上げ分を予定しているとみなすしかない。となると、消費税増額が見送られたとすれば、この受給資格期間の短縮も見送られるのかという疑念が生じる。
 機能強化法では高所得者(年収850万円以上)の基礎年金額の一部が支給停止されることになっていて、その分が充当できるとしても、とても足りるものではあるまい。となると、別の予算を削るか、国債をさらに発行するということになる。そんなことになれば、また大騒動である。やはり、消費税引き上げは避けることはできないものと考える。

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by nogi203 | 2014-09-09 13:48 | 年金話あれこれ

どうなる消費税

 年金生活者支援給付金法という法律が成立している。(平成24年11月26日)但し、施行は平成27年10月1日である。平成27年10月と言えば、消費税の10%への引き上げが予定されいる月である。
 法律は消費税引き上げによって生活が苦しくなる低年金受給者の生活を配慮して、年金額に加算を行おうとするものである。この法律によって恩恵を受けるのは、主に、低年金受給者であるが、低年金となった原因は国民年金保険料を納めなかった、もしくは納められなかったことにあるのであるから、それでは、納めた人たちにとっては不公平であるという理由で、それらの人たちの内で一定範囲の人たちにも、同様の加算を行うとするものである。さらには、同じ年金というのであれば、障害基礎年金または遺族基礎年金の受給者にとっても生活が苦しくなることは同様であるので、同じく加算の対象とするというものである。対象者は合計で約790万人に達するという。
 支給される額は最低でも月額5000円、最低でもというのは、保険料納付済期間に応じて加算額が増える仕組みが導入されているからである。月額5000円ならば年額では6万円、それに加算があれば、場合によっては7万円、8万円となる人たちも出てくることになる。
 しかし、この恩恵は世帯単位で適用されるものであり、しかも世帯全員が住民税非課税であることが要件となっている。住民税は前年度の所得に課税されるものであるから、そうすると家族の内誰かが前年度から会社勤めをしていて給与所得があった場合、対象から外れることになる。つまり、低年金者であるからといって誰でもが恩恵を受けられるというわけではないということである。
 問題はこの支援給付金の財源である。法律の施行が平成27年10月とされていることから、消費税増税分を予定しているものと思われる。となると、消費税が引き上げられるか否かが気になってくる。引き上げは景気動向を踏まえて安倍首相が年内に判断するといわれているが、では仮に引き上げられなかった場合、この法律の施行はどうなるのかである。見送られれば、低年金生活者への生活支援は見送られることになる。
 しかし、この法律の第6章第26条には以下のように書いてある。
「年金生活支援給付金の支給に要する費用は、その全額を国庫が負担する」
 国庫とは税金である。しかし、特に消費税とは書いていない。ということは、消費税増額が見送られたしても、法律の施行に問題はないということにならないか。もっとも、その場合、他の予算からこの法律にかかわる部分を引き抜いてこなければならない。それはそれで大騒動を引き起こすことになる。とすれば、やはり、消費税は何が何でも引き上げなければならない、と考えるはずである。
 一方、消費税引き上げに反対する側である。特にそれに反対する政党である。消費税引き上げが見送られると、低年金受給者の生活は苦しいままに据え置かれることになる。それを支援しようとするのがこの法律なのであるから、反対するなら支持者への説明が必要になる。その説明は苦しいものになるのが予想される。となると、口では反対を唱えながらも内心は引き上げてもらったほうがいいと思うことになるのではないか。という双方の思惑を踏まえて予想すると、結局、消費税は引き上げられることになる、というのが結論である。

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by nogi203 | 2014-09-03 13:27 | 年金話あれこれ

誤報。

 従軍慰安婦に関する朝日新聞の誤報問題である。誤報原因の一つに女子挺身隊と従軍慰安婦の混同があったとされている。特に、朝鮮半島から動員された女子挺身隊についての混同である。一部が慰安婦にされたというのであるが、それならば、女子挺身勤労令(勅令第519号)による法的扶助は受けていたのか、という問題を明らかにしなければならない。
 そもそも、それまで強制的なものではなかった未婚女子による女子勤労挺身隊が、強制的な制度に移行したのは昭和19年8月23日の女子挺身勤労令によってである。この勅令によって勤労は奉仕するものから就職するものへと移行し、当然のごとく、健康保険や厚生年金法の適用を受けることになった。(昭和19年、労働者年金法は厚生年金保険法と改められ、女性も加入すことになる。改められた理由は労働者という言葉が社会主義を連想させるためであったといわれている。)
 この厚生年金加入期間は厚生年金額にも反映され,裁定請求できるものではあるが、ただ、確かに勤務していたことの立証が難しい。理由は当時の厚生年金保険被保険者台帳や健康保険厚生年金保険事業所別被保険者名簿が戦災によって失われている事例が多いからである。結局、当時一緒に勤務していた同僚の証言や事業所の社史、工場記録などにより総合的に判断せざるを得なくなるのである。
 以上のことから見て、昭和19年8月以後、女子挺身隊として勤労動員されていたのであれば、厚生年金保険にも加入していて、その記録が台帳や名簿に残されていなければならないことになる。朝鮮半島から動員されたとされる女子挺身隊もその名前や事業所名が台帳や名簿に残っていれば、軍需工場で働いていたという明白な証明になる。だが、その名簿や台帳がないとなると、確認作業ができない。そして、そういう事情を知っているものがいるとすれば、女子挺身隊に関する作り話はいくらでもできる。従軍慰安婦にされたというのもその一つではないのか、と疑ってもみる。

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by nogi203 | 2014-08-22 14:56 | 年金話あれこれ

所得代替率が低下していく。

 先月27日、厚労省社会保障審議会の年金部会は将来の年金受給水準に関する試算を発表した。それによると、公的年金の受給水準はいずれ、現役世代の男性の手取り収入の40%代まで低下するという。理由は物価の上昇に対し本来連動して増えるはずの公的年金額が物価が上昇しても上昇した分増えないという制度が適用されるためである。いわゆるマクロ経済スライドであるが、この制度についてはこのブログでも、再三書いてきた。(2012,2,14 公的年金の未来、2004,12,13 マクロ経済スライドとは)
 この制度の合理性はこれからの日本社会においては15歳から64歳までの人口つまり生産年齢人口は減少する、そして平均余命はまだまだ伸びるという前提によって説明される。すなわち、年金保険料負担世代は減少し、受給世代の受給期間はより長くなる、ということである。保険料負担が固定され、保険料収入が限定的であるとすれば、受給額を調整しなければ公的年金制度の維持は望めない、という判断からである。
 この制度下において、所得代替率を現状のまま維持するとすれば、生産年齢人口がこれ以上減少せず、平均余命がこれ以上伸びないということにならねばならない。しかし、このようなことを現状で望むことはできないし、現実的でもない。
 では、政府としてはどうすればよいのか。これまで政府が強調してきたのは、私的年金への加入など、自助努力による資産形成であり、そのための拠出金に対する社会保険料控除など公的支援であった。しかし、それだけでは無責任ではないのか、という気がしないでもない。なぜなら、私的年金は運用次第によって、成果が変動するものであり、それは低リスク商品であっても変わらない。とすれば、その不安を払拭するために運用環境を期待の持てるようにするのが政府の責任ではないかという点である。。
 安倍首相は年金資産の株式運用比率を高めるよう指示を出した。リスクの高い株式運用に年金資産を投入することに批判もある。しかし、この指示が運用環境の好転に期待を持たせるものであることは間違いない。一方、NISA制度の創設など、投資を促すための制度もスタートしている。投資環境は変化している。所得代替率の低下分を私的年金でカバーさせようとするのであれば、この投資環境の変化をもたらした判断は評価したい。しかし、投資にはリスクが伴う。リスクを回避するための投資教育、そして、証券市場の透明化対策は忘れてならない。
 

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by nogi203 | 2014-07-01 16:11 | 年金話あれこれ

韓国の年金制度

 韓国は今、国民の国に対する信頼が揺らいでいる。理由は言うまでもなく、客船沈没事故に対する韓国政府の対応である。
 国に対する信頼という点では、公的年金制度も無関係ではない。韓国の公的年金は公務員、私立教職員及び軍人等が加入する特殊職域年金とそれ以外の勤労者及び自営業者を対象とする国民年金に区別される。そして、どちらの制度も信頼性という点では重大な問題を含んでいる。
 特殊職域年金での問題は給付水準の算定方式である。退職年齢に関係なく、退職時の最終報酬に基づいて算定されるというのであるが、退職時の報酬は年金加入時より上がっているとみるのが普通であろう。その上がった報酬に基づいて年金額を算定すれば、給付額は当然膨らむことになる。そこで、全加入期間を平均した報酬に基づいて年金給付額を算定するというのが年金財政の基本であろう。受給権者の抵抗を恐れて手を付けられないのだとすれば、事態は深刻化するばかりであろう。実際、これは日本の旧国鉄が採用していた年金の算定方式である。その結果、国鉄がどうなったか、それを見れば、韓国の特殊職域年金に対する対策も自ずからわかるというものであろう。
 一方の国民年金である。日本の公的年金には税金が投入されている。だから、給付は保険料、税金、そして運用益からなる。しかし、韓国の国民年金には税金が投入されていない。だから、給付は保険料とその運用益からのみとなる。この給付構造は日本で言えば企業年金と同じである。企業年金の場合、問題になるのは、受給権の保護である。その受給権を保護するのは、いうまでもなく国の責任であるが、その国に対する信頼が今回の事故対応によって揺らいでいる。本当に、国は年金を払ってくれるのか、受給権は保護されているのかという不安が増幅する。現実に今回の事故以前から、すでに年金制度廃止運動があるというからなおさらである。今回の事故が単なる海難事故でとどまるか否かが注目される。今、必要なのは、国民の信頼を取り戻すこと、告げ口外交などしている場合ではない、ということに気付くかどうか、であろう。
 

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by nogi203 | 2014-04-29 14:25 | 年金話あれこれ

ベースアップ回答。

 春闘において、企業のベースアップ回答が続いている。安倍総理の賃上げ要請というものもあったが、頼まれたからと言って、要請通りに受け入れる産業界でもあるまい。賃金表の底上げを意味するベースアップではなおさらである。ではなぜ、今年の春闘ではベースアップに応じることにしたのか。
 賃金表の底上げが 労務コストを増大させることは容易に理解できる。しかし、企業にとって慎重にならざるを得ないのは増大する労務コストが当期分だけでは済まないことではないのか。未来の労務コストが増えるのは受け入れるとしても、問題は過去にさかのぼって新たに発生する労務コストである。つまり、退職給付債務における過去勤務債務の再発生である。再発生というのは、この債務は一度は消却したものであるはずのものであるからだ。消却したはずのものが、また新たに債務として認識しなければならない、企業会計にとってベースアップとはまさにそのようなものである。だからこそ、容易に受け入れ難いという、企業側の言い分にも理由があったというべきであろう。
 結果的に、企業は再発生した退職勤務債務に対し、積立不足分を埋め合わせねばならず、そのための特別掛金を拠出しなければならない。これこそが企業が恐れるベースアップによる労務コストの増大である。だが、企業にとって救いはある。それは、この積立不足に対応するための特別掛金が企業会計上損金処理することが可能であることだ。損金処理できるとは、すなわち、これを利用して利益を圧縮することができるということでもある。つまり、節税対策として利用できるということである。ただ、利益が上がっていない会計期間中にそのようなことをしても意味はない。円高、デフレで企業業績が伸びない時期はまさにそうした時期ではなかったか。だから、ベースアップにも応じることができなかった。それが、アベノミクスがもたらした円高解消によって企業業績が回復した今ならば、特別掛金の負担を節税対策として利用できる、だからこそベースアップに応じてもよかろう、という次第になったと解したい。

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by nogi203 | 2014-03-11 14:55 | 年金話あれこれ

佐村河内氏、その疑惑3。

 佐村河内氏が障害基礎年金を受給していたか否かはまだ明確ではない。両方のケースで障害基礎年金について考えてみたい。
 まずは、受給していた場合である。
 佐村河内氏は謝罪文の中で「3年前くらいから回復してきていて、こもった感じではあるが、言葉が聞き分けられる時がある」と語っている。言葉が聞き分けられるほどまで回復していたのであれば、障害基礎年金は不正受給していたことになる。しかし、3年前くらいからというのであるから、それ以前は聞こえていなかったということであり、障害基礎年金を受給していたとしても不正はなかったということになる。とはいっても、聴力が急に回復したとは思えない。徐々に回復していってとみるのが妥当ではなかろうか。障害基礎年金の受給に関しては定期的に医師の診断書を添えて現況届を提出しなければならない義務がある。聴力が回復してきた過程において医師はどのような診断を下していたのかという疑問が残る。障害基礎年金には1級と2級がある。1級は2級の25%増である。2級程度まで回復していたのに1級年金を受給したいたのであれば、不正があったみなされてもやむをえない。
 次に、受給していない場合である。
 聴力が回復した直近3年以後は障害状態ではなかったのであるから受給できないのは当然である。しかし、その前の聞こえなかった時期は障害状態であったのであるから、受給資格はあったということになろう。では、今からでもその時期の障害基礎年金を請求できるのかと期待したくなる。支分権の時効は5年であるから回復前の2年分は残っていることになる。しかしそうはいかない。障害年金の支給は請求日以後からとなっており、今から請求しても過去の分が支給されることはない。そして現在、障害状態は回復しているのであるから、以後の障害基礎年金が支給されこともない。
 もうひとつ、国民年金保険料の納付である。
 障害基礎年金受給期間が法定免除期間であることは前回書いた。その期間、自主的に保険料を納めていたというのであれば、今回の問題による影響は何もない。問題は法定免除ということで納めていなかった場合である。免除期間は10年間は追納が可能であるが、それも法定免除要件に該当していたからでこそであろう。ところが、実際はそうでなかった期間もあるのであるから、その期間の追納を認めるわけにはいかないであろう。では、どう扱うのかである。現在、国民年金保険料については後納制度が実施されているが、この制度を利用した場合、免除期間でなかった期間についても国民年金保険料の納付を認めることにしている。今回の場合、果たして利用が可能はどうか。行政の判断に委ねるしかないのではなかろうか。


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by nogi203 | 2014-02-19 13:37 | 年金話あれこれ

佐村河内守氏、その疑惑2.

 佐村河内守氏と障害基礎年金に関しては、国民年金保険料の免除という視点からも考えなくてはならない。
 国民年金法による障害基礎年金を受けることになると、国民年金の保険料は免除されることになる。それも、法定免除である。ただ、免除要件に該当したからと言って、自動的に免除されるわけではない。免除要件に該当したことを届け出なくてはならないのである。なぜ、届け出なければならないのであろうか。そのことを明らかにしてくれたのが、今回の佐村河内氏の事例ではなかろうか。
 昨日、佐村河内氏が弁護士を通じて公表した謝罪文には以下のように書いてある。。
 「3年前くらいから、耳元でしゃべってもらうと、言葉が聞き取れるときもあるまでに回復していました。」
 つまり、治っていたのである。
 このように、障害は治ることもある。原因は治療技術の進歩、新しい薬の開発、その他自然的治癒などがある。障害が治るとどうなるか。障害基礎年金は支給が停止される。支給が停止された後、本人は国民年金の第1号被保険者として再び保険料を納めなくてはならなくなる。その結果、やがて老齢基礎年金の受給資格を取得することになるが、その受給額を算定する期間の中には法定免除期間が含まれることになる。法定免除期間が受給額に反映される額は2分の1か月分である。当然、受給額全体が少なくなることになる。そうしたことを回避するためにはどうすればよいか。法定免除期間を保険料を免除されたままの期間にしておくか、免除はされても治った場合のことを考えて納めておくかの選択肢を残しておかなくてはならない、だから自動的に免除するのではなく、届出を待つ、ということにする。そのことを今回の佐村河内氏の事例は改めて教えてくれたというべきではないのか。

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by nogi203 | 2014-02-13 13:49 | 年金話あれこれ

やしきやかじん死去。

 やしきたかじんが死亡した。享年64歳。
 やしきたかじんが国民年金の第1号被保険者として、老齢基礎年金の受給資格を満たしていることを前提としての話であるが、64歳ならば、繰り上げ受給をしていない限り、まだ老齢基礎年金は受給していないはずである。もちろん、障害等級に該当する障害状態でもなかったから、障害基礎年金も受給していないはずである。そのような状況にある人が死亡した場合、一定の要件を満たしている妻に対し、60歳か65歳未満の間、国民年金から寡婦年金が支給される。額は、保険料納付済期間及び保険料免除期間について計算した老齢基礎年金の4分の3相当額である。仮に、やしきたかじんが40年間、滞納期間もなく国民年金保険料を納めていたならば、本年価格による支給額は以下のようになる。

 778,500円×3/4=583,875円≒583,900円

 問題は妻に対する一定の要件である。
 夫の死亡当時、夫により生計を維持され、婚姻期間が10年以上あり、年齢が65歳未満であるというのが要件である。妻は30代の一般女性であるということであるから、生計維持、年齢要件については要件を満たせようが、結婚したのが一昨年の秋であるということから、婚姻関係10年以上という要件を満たせない。つまり、寡婦年金を受給することはできないということになる。
 つなると、残りは死亡一時金だけとなる。
 要件は死亡日前日において、死亡日の属する月の前日まで第1号被保険者として保険料納付済期間が3年以上あること、そして老齢、障害基礎年金を受けていないことであるから、要件は満たしている。支給額は保険料を納付した期間によって異なるが、仮に35年以上納付していたならば、32万円である。付加保険料3年以上納付なら8500円が加算される。
 請求権者は生計同一要件のある配偶者、子、父母、孫、兄弟姉妹であり、お母様が存命のようであるから、一緒に居住していればお母様にも請求権があることになるが、通常、配偶者であろう。生計同一要件の証明は、住民票の提出によるが、必ずしも住民票に記載されていなくとも認められることがある。
 ご冥福をお祈りいたします。
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by nogi203 | 2014-01-08 14:58 | 年金話あれこれ