確定給付企業年金法にはコントリビューションホリデーについての規定がある。コントリビューションホリデーとは、確定給付企業年金において、運用成績の向上により積み立て超過が生じた場合,超過額に応じて掛け金を減額または停止するという制度である。掛け金は企業会計から拠出するものであるから、それが減額または停止されるということは企業会計の好転にもつながるものである。
一方、確定給付企業年金の基金型には加入員の福祉の向上のため、福祉または厚生に関する事業を行なうことができるという規定もある。このための資金は当然、確定給付企業年金から出資されるものであり、しかもそれは、積み立て超過となった部分から行なわれるものと推定される。
この両者を比較した場合,株主という立場から見た場合,明らかにコントリビューションホリデーを選択してもらった方が有難い。ところが、この選択の決定に際しては株主は参加する道がない。代議員会で決められたことを黙って眺めているだけである。これでは、不公平である。すぐさま、確定給付企業年金法を改正してもらいたい。